ペンよさらば

手書きがコンプレックス

生まれて初めて市立図書館に行った話(後編)

みなさんこんにちは
自己採点を確認するために出願しといたセンター利用が合格してました。田中です。

全方式で合格していたので、マークずれはない模様ですね。このまま国公立も通しましょう。

さて、前回の続きです。前編を未読の人は先にそちらを読むことをおすすめします。

ざっくりあらすじを言うと
ある本を探しに図書館へ来たものの、目当ての本は自動車文庫(移動型図書館)に乗せられて市内全域をグルグルしてる最中のため貸出不可能だったって話です。
40分もかけて行ったのにホント勘弁してほしい。




では書きます




お目当て本がないのは分かりました。
だからってこのまま手ぶらで帰る訳には行きません。
知的好奇心に身をゆだね、タイトルにだけアンテナを向けて物色を開始します。
どんな本を何冊借りてもタダなので借りなきゃ損ってやつです。

「タダ」

この言葉が僕の羞恥心を殺してしまったがために暴走が始まります。


まず、あえて高い本を借りてやろうなどという無駄極まりない意欲が発動しました。
食べ放題で元を取ろうとするあれですね。それよりも無駄です。

「ハードカバー優先」と顔に書いたまま図書館を闊歩し哲学の本棚で立ち止まります。
倫理の授業で学んだジャック・デリダの「脱構築」に興味があったのを思い出しました。

デリダの本が目に止まったので手に取ります(もちろんハードカバー)


タイトル:『フッサール哲学における発生の問題』



げぇぇ…。むずそう


片手のスマホ読書メーターを使って検索をかけてみると評判は良さそうです。

「分かりやすい」だの「まとまっている」だの

正気か?とも思いましたが

他のサイトでも感想を見てみると驚くべき事実がそこに書かれていました。

なんとこの本はデリダの論のイントロダクションに過ぎないそうです。


え?まじで??300ページも書いてあってそれが序章に過ぎないだなんて
ほんまかいなって感じですが。

さすがに諦めて本棚に戻そうとしました。
けれど最後に値段を確認してしまうのが僕なんですね。舐めてもらっちゃあ困ります。



定価 (本体 6400円+税)






借りです

借りですとも借りますとも。
えっ?読まないかもしれない?
そんなこと知りません。この値段なら借りです。
ありです。何なら教室でマウントとるために使います。たとえ読まなくとも。や、それは嘘です。

とにかく借ります。脇に抱えて物色を続けます。


制服姿でハードカバーの哲学書を持ち歩く高校生をみなさんはどう思いますか?


えっ?痛いやつ?
それで正解です。

でもこの時の僕は羞恥心を殺されているので気にしません。

今思い出すと恥ずかしい限りです。


物色は続きます。
背表紙の列をザーと眺め興味が出た本を片っ端から借りていきます。

「君に決めた!」という脳内再生の後に


「チャリン¥」という音が続きます。

まじで無意識に合計金額が計算されてました。

おいおいまじかよ。こんぐらい冴えてたら名古屋大も夢じゃなかったんじゃ…。

なんてね。それは舐めすぎですね。やっぱ名古屋大は別格です。足向けて寝れません。



そんな暗算をしながら決めたラインナップがこちら
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変態ですね。背伸びの権化です。意識高い系乙☆

これを制服でカウンターに持って行ったなんて恥ずかしすぎます。

借りる時に受付係さんの
「こいつ、ほんとに読めんのか?」
が汲み取れる沈黙があったような無かったような。



実際に読むのは山田詠美だけになりそうですね。
あと『レジリエンス入門』かな。
今年のセンター現代文を受けた人は「レジリエンス」をご存知ですよね。『ホモ・デウス』の著書であるハラリさんも度々使う言葉なので興味があったんですよ。二十一世紀の重要なキーワードになりそうです。


あっ、合計金額(幻)も知りたいですか?
言えますよ〜(笑)

ともあれ、なんだかんだ楽しんだ図書館でした。
読んでいただきありがとうございます。

それではまた。







追記:図書館に行った翌日に自動車文庫を追っかける旅をしました。(後編をすぐに投稿できなかったのはこのためです。)
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途中迷子になったり知り合いに会ったりで楽しかったです。
現在地が駿河湾に放り込まれたの面白かったのでスクショしとけば良かったなーと後悔。